ガーラット製作日誌(12)

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2008/08/21

ボイラー(1)冶具
 ボイラーは床の下にあるべき下辺を省略するので、ダイエーのマークのような断面になります。そのため、板を正しく丸めるのが難しくなりそうなので、冶具としてボイラー部分と火室部分の断面形状の板を0.5ミリの真鍮板で作りました。冶具の役目が済んだら、火室の前妻やボイラーの補強板になるかもしれません。
 板の曲面方向の長さは、作った冶具の周囲に真鍮線を添わせ、辺の長さに切ってから真っ直ぐに伸ばして物差しで測りました。(写真上)
 真鍮線は0.5ミリですが、普通模型店などに売っている腰のあるものではなく、ヘナヘナの腰の無い線材です。製法が違うものと思われますが、まるでなましたように柔らかで、自由に曲がります。電機パーツ店で巻いて売っていたものを、「安い!」と喜んで間違えて買ったものですが、このような時や半甲線を作る時に使って重宝しています。
 今日はボイラーのケガキまでやりました。

2008/08/22

ボイラー(2)切り出し
 0.3ミリ真鍮板にドームなどのパーツを止める穴を開け、糸鋸で切り出し、ヤスリで整形しました。

2008/08/23





ボイラー(3)曲げ、バックプレート
 木の丸棒と一緒に切り抜いた真鍮板をバイスに挟み、丸棒に添わせて押し曲げました。
 ボイラーのカーブの修正は24ミリ径と20ミリ径の丸棒を適宜使い分けて、曲げを強くしたり弱くしたりして調整しました。手抜きで丸棒を使わずに曲げるときれいに曲がりません。
 曲げた後、キャブ前妻や床板との整合性をチェックし、火室は0.5ミリ、ボイラーは1ミリ、下辺を削りました。
 バックプレートが来る火室後端のカーブは私の技量では製図できませんので、おおよそのところで切り出し、曲げてから整形しました。整形のときに、0.3ミリの板がフニャフニャするとやりにくいので、一昨日作成しておいた火室断面の冶具を火室後端付近に仮付けしておいてヤスリ掛けしました。
 バックプレートは0.5ミリの真鍮板を2枚重ねて作りました。内側の板は一回り小さく、火室の内側に入って位置を固定します。
 バックプレートはキャブ内の塗装を考慮して、ネジ止め式にしました。
 バックプレートの内側に、0.3ミリの真鍮板を曲げてL形チャンネルを作ったものをハンダ付けしました。火室の内側には、0.8ミリの真鍮板をL形に曲げた受け板を左右にハンダ付けします。これには1.4ミリのネジ穴を開けてあります。
 手順としては、バックプレートのLチャンネンルに開けた穴に火室側のL形受け板をネジ止めしておいて、バックプレートの位置が正しくなるようにL形受け板を火室内側左右にハンダ付けしました。
 バックプレートは着脱可能なので、ディテールはあとから付けることにします。

2008/08/24



ボイラー(4)火室前妻、補強材、キャブ合体
 火室前妻兼補強板として、冶具に使った0.5ミリの真鍮板を火室とボイラーの境目にハンダ付けしました。普通の蒸機ではモーターなどがあって、こんなものは付けられないところです。
 ボイラーの前端近くの底に補強材を入れました。これでボイラーの前端の位置と形状が決まるので、安心して煙室の工作にはいれます。
 キャブとボイラーを合体しました。キャブもボイラーの床板にネジ止めしておいてのハンダ付けです。ハンダごてはキャブの中にははいらないので、全て外側からハンダ付けしました。ボイラー、キャブともに床板に固定された状態でのハンダ付けなので、正確にかつ易しく出来ました。
 へなへなしていたボイラーもキャブと補強材が付いたので、極めてがっしりしてきました。はじめ、ボイラーや火室の下辺の内側に補強材が必要かもと思っていましたが、その必要性は全くありません。
 ここまでやって失敗に気が付きました。バックプレートは火室側板とキャブ床板との隙間から滑り込ませてネジ止めする構造にしましたが、これではバックプレートに何も付けられません。
 当初、焚き口とレギュレターくらいは付けようと思っていたのですが、それはできなくなりました。大幅に構造を変更するのも大変なので、どうしてもディテールパーツを付けたくなれば、パーツにネジを付けておいて、それをセット済みのバックプレートの穴に挿し、火室内側からナットで止めるようなことにしようかと思っています。
 模型を走らせて楽しむという観点からすれば、キャブ内のディテールはほとんど意味が無いように思えます。最近レストアしたメイドインジャパンの米国向け輸出品のかなりレベルの高いロコも、バックプレートには何も付いていません。これでいいのかもしれませんね。

2008/08/25



煙室(1)側板、底板、サドル
 側板を0.3ミリ真鍮板で作りました。
 ボイラーの内側に0.3ミリの真鍮の帯板切れを当てて寸法を測り、それより少し長めに側板を切り出し、前縁にリベットを打ってから木の丸棒に当てて押し曲げました。煙突の穴は先に開けると板をきれいに曲げるのが難しくなるので、板を丸めてから糸鋸で切り抜きました。
 底板は1ミリの真鍮板で作りました。側板と接する部分が斜めになるので、断面を削って逆台形に仕上げました。この底板と床板で側板の端をはさむ形になり、後の工作が楽になりました。
 床に固定したボイラーの先端に煙室側板の後端を差込み、底板を1.7ミリネジ2本で床板に固定し煙室が正しく付いていることを確認して側板と底板をハンダ付けしました。側板と底板のハンダ付けの跡が汚いのは、充分に温度を上げると底板と床板がハンダ付けされてしまう恐れがあるために手早く仕上げたためです。
 ボイラーと煙室とはほとんど隙間の無い状態に合わせましたが、それでもなお隙間を感じてしまうので、ボイラーの前端に接するように煙室側板に帯板を巻きました。0.5ミリの真鍮板を0.7ミリの幅の帯に切り出しました。これもボイラーと煙室を床板に止めた状態で帯の位置を決めて仮止めし、外してからハンダを全体に流しました。
 煙室サドル兼蒸気管カバーを付けました。
 0.3ミリ真鍮板をコの字形に曲げ、煙室側板にハンダ付けしました。はじめ、平らなベーク板の上で底に隙間の無いようにハンダ付けしたのですが、床板に止めてみると隙間が出来てしまいます。つまり、煙室は床板に密着していなかったのです。しかたがないので、煙室を床板に付けた状態でサドルを付け直しました。はじめからそうしておけばよかったです。

2008/08/26

煙室(2)前妻
 ガーラットの大型機を見ると、煙室扉が妻板に対して随分小さいのが目立ちます。これはボイラーが床板の下に大きくめり込んだ形で搭載されているために、床板にあたらないように小さくせざるを得ないものと思います。また、煙室扉を開けるとき、前方にある水槽との間にクリアランスが必要になるためにも扉は大きくできないものと思います。
 ところで、わがガーラットはさらに特徴のある煙室扉を付けることになりました。
 これだけの大型機なので空制式にしなければならないと思うのですが、実物のガーラットの大型機を見ると、どういうわけかエアーコンプレッサーが見当たりません。たまに見つけると、太いボイラーの側面に設置してあって、機関士の視野を著しく妨げているようです。
 どうしたものかと悩んだ結果、自分の勉強不足を棚に上げ、そしてフリースタイルであることをいいことにして、有名なアメリカのナロー鉄道の機関車のデザインを盗用しました。
 煙室扉を前妻の半分に設置し、空いた半分のスペースにエアーコンプを付けることにしました。いささかゲテっぽい風貌ですが、幸い、半ば前部水槽の陰に隠れた空間なので、それほどには目立たないかとも思います。
 煙室妻板は0.3ミリの真鍮板で作りました。妻板の内側に付ける位置決め用の0.5ミリの内板は、ダイエーマーク形の冶具を転用し、一回り小さく削って作りました。
 妻板の縁のボルト(もしくはリベット)を表現するのに、0.4ミリの真鍮線を埋め込みますが、その穴の位置が縁から0.75ミリのところになります。この位置をキープするために、ボール盤のクロステーブルで、ドリルの刃から0.75ミリのところにガイドの板を固定し、それに妻板をあてがって穴開けしました。穴の間隔は1.5ミリです。なお、出来上がった妻板のボルトの位置を見ると、縁から0.5ミリの距離でよかったように思います。
 複式エアーコンプレッサーと扉上のテスリの取り付け穴も開けておきました。
 最近、どういうわけか記述が長くなって申し訳ありません。今後改めたいと思っています。