ガーラット製作日誌(1)

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2008/05/22



ガーラットをスクラッチで作ろう
 4月に拙宅で、珍客オノデラさんをお迎えして福岡オフ会を開催しましたが、そのときオノデラさんに前もってガーラットをご持参いただくようにお願いしておりました。
 ガーラットはオノデラさんのホームページで拝見していたので、そのかっこよさは承知していたのですが、それだけではなく実にスムーズに走り、かつ重い鉱車6両を牽いて平気で走る力強さにもびっくりしました。(写真上)
 わが社にもガーラットが欲しくなりましたが、9ミリナローではとても技術が伴わないので、豊後鉄道の16.5ミリで走らせるものを考えました。
 なにか適当なプロトタイプはないものかと「蒸気機関車の挑戦」(斉藤氏著)をぱらぱら見ていると、写真下のような挿絵が目に付きました。
 この程度の大きさのものならなんとか自分でもできるかなと思い、パーツの手当てを考えました。
 問題は動輪です。Cのスポーク動輪がふた組要ります。できればD51の動輪くらいの大きさのものでスポーク動輪で作りたいです。ネットで販売店やオークションを当たりましたが見当たりません。困って、今野さんにお聞きしたところちょうど持っているよとのご返事でした。ただし、古い製品なのでモジュール4のヘリカルギヤが付いていて、それにあうウォームギヤが見当たらない。位相あわせが出来るのならギヤの打ち替えをしてはどうかとのお話で、やってみることにしました。
 そんなこんなで、交換用のウォームギヤつきで17.5ミリのスポーク動輪6軸を譲っていただくことにしました。ついでにガーラットの写真集もお借りすることになりました。今野さん、感謝!です。
 あとはモーターですが、ヤフオクで本体直径24ミリ、長さ12ミリの中国製の安いモーターが出ていたので2個注文しました。
 さて、いずれも、近々到着の予定です。どんなものが届きますやら楽しみです。

2008/05/23

動輪とウォームギヤ
 今野さんからの小包が届きました。
 さっそく荷をほどきました。動輪とギヤ(写真)がふた組、それに写真集。
 ウォームギヤをよく見て驚きました。モジュールが0.25なのです。てっきり0.3だと思い込んでいました。送られてくる予定のモーターは軸径が2ミリです。送っていただいたウォームの軸穴は1.5ミリですが、モジュールが0.3で軸穴が2ミリのウォームを持っていたので、それに替えて使うつもりでおりましたがモジュール値が合いません。
 また、モジュール0.25のウォームの軸穴1.5を2ミリに広げるにはウォームの肉厚が足りません。
 困りましたが、モーターが届いてから現物を見て、どうするか考えることにしました。

2008/05/24

モーターとウォームギヤ
 オークションのモーター2個が届きました。
 これはほぼ思っていた通りの製品でした。これであれば、駆動台車の上のタンク内に軸を垂直にして入れられます。直径が24ミリなので低速トルクもありそうです。なんとかこのモーターを使いたいものだと頑張ることにしました。
 まず、ウォームギヤの1.5ミリの穴に入るように、2ミリの洋白線をドリルレースで削り、6ミリ分を1.5ミリ径に細くし、2ミリ径の部分の長さを4ミリにした段付き軸を作りました。
 一方、長いモーターの軸を4ミリの長さにカットしました。ディスクカッターももっていないので、ヤスリと硬線カッターを使って、力仕事で切りました。しんどかったです。
 内径2ミリ(外径3ミリ)の真鍮パイプを8ミリの長さに切って、その中にモーター軸と洋白線で作った軸とを挿してつなぎました。モーターの中に入らないように気を付けながらロックタイトでそれら全部を固定しました。振れもなく、がっちり付いたようです。

2008/05/25

設計図
 ウォームギヤの問題が解決したので、当初の基本構想でガーラットが作れそうです。写真集を見ながら実寸大の設計図を描いてみました。
 挿絵にあった2-6-0+0-6-2の軸配列だとタンクの中にモーターが収まりにくいので2-6-2+2-6-2に改め、それにともなって全体に大型化しました。
 第1動輪と第2動輪で2点を支持し、第3動輪と従輪で1点を支持する3点支持とします。
 モーターは電車の駆動のような方式で動輪の上に立てます。ただし、伝動ギヤはありません。もちろん、前後の駆動台車は独立してそれぞれモーターを積みます。
 これでやってみてうまくいかなかったら、そのときは普通の蒸機のようにアイドラーギヤ付きギヤケースと細長モーターに変更することにします。

2008/05/26

ギヤの打ち替え
 第3動輪(主動輪・カウンターウエイト大・写真中)のモジュール4のヘリカルギヤを抜きました。車軸にローレットが切ってありましたが、ギヤを抜いた後ヤスリで削り取っておきました。この第3動輪と従輪でイコライジングさせ、1点の支点を作るのですが、そのために動輪の車軸に真鍮パイプをかぶせるつもりでおりましたが、位相あわせのときにパイプをかぶせていると道具にセット出来ないことに気が付き、それは諦めました。(軸抜きの道具も位相あわせの道具も、ヤフオクで常に出ているNWSL社のものを使っています。)
 第2動輪(カウンターウエイト小・写真左)にモジュール0.25、48枚歯のヘリカルギヤを入れました。ローレットを切る機械がないので、ワイヤカッターで2回噛んで、軸の中央に4箇所キズを付け、圧入しました。
 この模型では、見かけは第3動輪にメインロッドが付き主動輪となりますが、モーターからの駆動は第2動輪になります。できるだけサイドロッドでの伝動は少ないほうがいいので、中央の第2動輪を駆動するようにします。
 10.5ミリのスポーク車輪の従輪(写真右)ですが、上記のように第3動輪とイコライジングさせるために、車軸に真鍮パイプをかぶせました。イコライザーの腕で、パイプの中央部分を押さえる構造です。なお、台枠と振れる部分もパイプがあったほうがいいので、軸全体にパイプをかぶせました。そのため、車軸が2ミリの細手のものを使いました。パイプは内径2ミリ、外径3ミリです。
 車軸から一旦抜いて入れなおした動輪は少しゆるいですが、位相合わせが正確に出来ているかどうかわからないので、確認できてからロックタイトで固定しようと思っています。
 ガーラットなので、もう一組、同じ作業をしました。これから駆動台車の関連は、全てダブルで作ることになりますね。マレーを作ったときもそうでしたが、ちょっと苦痛です。
 30枚歯のヘリカルから48枚のヘリカルに変えたので、それだけスローが利くし、モジュールが細かい分、滑らかに回ってくれるものと期待しています。

2008/05/27

ギヤケース兼モーター支え(1)
 最後の難関であるギヤケースです。
 ウォームギヤのモジュールが小さいだけにより正確なギヤの噛み合わせが要求されます。また、モーターからウォームまでの距離が長いだけに、なお狂わない工作が要求されます。
 ちょうど電車のインサイドギヤのようにモーターが車軸の上に乗ります。
 今日はドリルで穴を開け、糸鋸で切り出したところまでです。厚板を切ったので、真鍮クズが山ほど出ました。
 軸穴は3ミリですが、工作の狂いを調整できるように、とりあえず2.7ミリの穴を開けています。
 左右両端の細長い板が前後妻になる0.5ミリの真鍮板で、形に曲げてハンダ付けした後、不要の中間部を切り取る予定です。両端に底板を止める1.4ミリのネジ穴を切っておきました。
 他の板は0.8ミリと1.0ミリの真鍮板です。
 工作精度の足りなさを板厚を利用した構成で補おうという魂胆ですが、うまくいくでしょうか。

2008/05/28

ギヤケース兼モーター支え(2)
 昨日切り出した板をヤスリで整形しました。
 整形した板にヘリカルギヤを当ててみるとかなり余裕があるので、ケースのサイズを一回り小さくしました。
 2.7ミリのドリルの刃を軸穴に挿し、外板と内板の形に整合性を持たせた上でハンダ付けしました。
 軸穴は外板内板をハンダ付けした後、ボール盤を使って3ミリに広げました。こんな時に、ボール盤を使えば穴が横にずれなくてありがたいですね。

2008/05/29



ギヤケース兼モーター支え(3)
 板の上で左右側板、妻板を組んでクランプで挟んで止め、ハンダ付けしました。
 組めた側板の上にモーター取り付け板をハンダ付けしました。
 ここまで来ると厚板で作ったせいもあって大変がっしりしてきました。
 ところが、第1動輪の軸が入る魚のしっぽ状の部分が寸法が間違っていることに気が付きました。どういうわけか、5ミリほど長く考えていました。短く修正すると同時に、第1動輪も底板で挟む構造に変更しました。
 また同様に、底板の寸法、形状ともに間違えていました。これは新しく作り直しました。底板にヘリカルギヤのカバーを付けました。0.2ミリの真鍮板で作り、底板にハンダ付けしました。カバーの大きさがつかめず、2度作り直して3つ目にやっと合格品が出来ました。どうも文科系の頭脳は、こういうところが弱いです。
 さて、動輪とモーターをセットして回してみましたが、いい具合です。極めて硬性が高く出来ていて、力を加えても曲がりません。ギヤの噛み合わせの狂いの心配もなさそうです。
 下の写真は動輪を全部置いてみたところです。あと、これに先輪と従輪が2軸づつ付きます。ムカデですねえ。
 ここまで来ると、なんだかガーラットが出来そうな気がしてきました。

2008/05/30

写真はありません

軸受け
 台枠を作るために改めて図面を引いていますが、その形状や寸法に影響の出る部分は、当然のことながら確定する必要があります。
 まず、動輪の軸受けですが、コイルバネのサスペンション用で、上面にコイルバネが収まる丸い凹みがあります。
 サスペンションはイコライザー方式にするので、イコライザーが当たる第1、第2動輪の軸受けは凹みがあると不具合の生じる心配があり、軸受けを穴ぼこの深さまで削りました。第3動輪も、軸受け守の大きさを統一したいので削りました。しかし結局、削った面を下にして使う予定です。
 これで、台枠の底辺が0.5〜1ミリ上がりました。とかく模型の台枠の下は厚くなってもたつくので、僅かでも上がってよかったです。

2008/05/31

イコライザー支点(スペーサー)
 旋盤があれば易しい工作だと思いますが、ドリルレースで挽くので精度を出すのが大変です。
これがうまく作れないようであれば、構造を変更しなければならないので、先に作ってみました。
 第1動輪と第2動輪を結ぶ左右のイコライザーの支点ですが、間にギヤケースが入るので、左右を別々に作らなければなりません。台枠に刺さる部分が2ミリ径、イコライザーが入る部分が3ミリ径、頭が5ミリ径にしました。イコライザーの厚みは0.5ミリです。
 第3動輪と従輪との軸の中央を押さえるイコライザーは、狭くなった補助台枠の中に入ります。
 第3動輪の二つの軸受けと従輪にかぶせたパイプの中央の3点をつなぐT字形のイコライザーにして、イコライザー自体が左右にローリングするように支点に遊びを作ります。ヒンジを持つTの字形イコライザーは工作が面倒になるので避け、インチキイコライザーにします。
 主台枠の後部に梁を入れる場所が無くて台枠の強度の心配があるので、スペーサーを兼ねた支点としています。また、スペーサーの入る部分は主台枠と補助台枠が重なる部分でもあり、ハンダ付けの際の位置決めにも役に立ちます。
 台枠に刺さる部分は2ミリ径、太い部分が5ミリ径、イコライザーが入る部分は2ミリ径としました。イコライザーの厚みは1ミリです。イコライザーの入る溝は遊びを大きくして、イコライザーに左右の揺れを許すようにしています。
 ほぼ思っていた通りのパーツが出来たので、台枠も予定どおりに進めたいと思います。