クライマックス修理日誌(2)

*写真をクリックすると大きく見えます。

    

2006/01/17

プライマー
 黒染めをしたパーツも含めて、塗装をする全ブロックをプライマー処理しました。
 マッハ模型のプライマーを原液のままエアブラシで吹きました。まんべんなく、かつ厚くならないように気をつけ、全体が薄っすら黄色くなる程度で止めました。
 マッハの宣伝ばかりしているようで恐縮ですが、前回組んだランケンハイマーから使い始めましたが、塗膜がしっかりしていて、今のところ剥がれていません。強い塗装ができたようです。
 エンジンブロックのバルブロッドだけ、マスキングテープで包みました。ルーフの上の汽笛と安全弁は、磨き出しにするかどうかまだ決めていません。

2006/01/18

塗装(1)黒
 キャブは、屋根を除いて赤にする積りですが、その部分も含めて全部つや消し黒を塗りました。
 油性アクリルMr.COLORの黒とつや消し黒を同量混ぜ、シンナーで倍ほどに薄めて、エアブラシで吹きました。
 なお、写真撮影の後、屋根上の汽笛と安全弁は磨き出しとし、塗装を剥がして、サビ止めに、Mr.HOBBYのメタルプライマーを筆塗りしておきました。このプライマーは透明なので、都合がいいです。

2006/01/19

塗装(2)赤
 キャブの屋根の上面全面にマスキングテープを貼り、キャブ側面および内側を赤で塗りました。また、床板に付いている後部のテスリとその支柱もマルーンを塗りました。
 油性アクリルMr.COLORのレッドにフラットベースを少量加えて半つや消しにし、シンナーで倍ほどに薄めてエアブラシで吹きました。黒の上に塗った赤なので、写真ほど派手な赤色ではありません。赤は透けるので難しいですね。

2006/01/20



組み立て
 先ず、下回りだけ組みました。
 オーバーホールで汚れが取れたためか理由は分かりませんが、車体の傾きは解消されています。
 ユニバーサルジョイントの外れやすい問題は、真鍮製のリングを少しだけ楕円にすることで通過したいと思います。しばらく走らせて見て、だめであれば再度考えることにします。
 バルブギヤのアームの遊びが大きくて、前後のクランクピンが接触するので、アームの軸に0.5ミリの真鍮線を丸めて作ったワッシャを2つはめて、遊びを少なくしました。
 ネジはもともと真鍮製のマイナスネジを使ってありましたが、頭が大きいのと使い勝手が悪いので、ほとんど鉄製の黒いプラスネジに替えました。
 レールで走らせて見ると、オーバーホール前よりは軽く安定して走るようになりました。しかしギヤの音は相変わらず大きく、気になります。ギヤードロコだし、こんなものなのかなとも思ったりしています。
 次いで、上回りも乗せ、これで一応完成です。
 しかし、スローですね。実物もこんな走りだったのでしょうか。
 ヘッドランプにレンズを入れました。レンズが入る部分の黒塗装を剥がしてシルバーを筆塗りし、レンズをはめ込みました。レンズは何かのパーツが入っていた透明のプラのケースを壊して丸く削り、ピンバイスにくわえてスポンジ研磨剤で凸面に整形し、プラモデル用のコンパウンドで磨いて表面に艶を出しました。シルバーの塗装が乾かないうちにレンズを押し込みました。
 ケーディーカップラーの8番を付けました。
 写真上はキャブを乗せる前です。ギヤがよく見えます。
 ところが、ギヤ音を気にしながら走らせていたら、突然、動かなくなりました。どうも原因はモーターのようで、塗装が傷むのでいやだったのですが、やむなく分解し、モーターを外しました。負荷をかけてモーターを回してみると、低速で不安定となり、ひどいときには止まってしまうことがわかりました。
 古い棒型モーターで、軸にガタがあるので、騒音の原因にもなっているものと思われ、この際、交換することにしました。しかし、手持ちのモーターでうまく合うものがありません。やむを得ず、思い切ってコアレスモーターを注文しました。高価ですが、“困った時のコアレスモーター頼み”です。

2006/01/21

ウエザリング
 モーターの到着待ちで、ウエザリングを施しました。
 この手のロコは少々汚れていたほうが似合うので、少し強くウエザリング処理をしました。
 組んでしまうと、綿棒の届かないところが多い形状なので、キャブは一度外してやりました。
 エナメル塗料のブラウンとジャーマングレーを使い分け、溶剤で薄めて塗り、溶剤を含ませた綿棒でせっせと拭きました。
 エナメル塗料の溶剤で拭くと、もとのアクリルの塗色のつやが失われ、かつ、白っぽくなります。いつもは、やり過ぎないように気をつけるのですが、今回は手加減せずにやりました。それでも、汚い感じになるのはいやなので、ほどほどにしています。写真では随分汚れたように見えますが、そんなでもないです。
 ウエザリングをやっているときに、公式側のステップのハンダ付けが取れているのに気が付き、ハンダ付けをし直しましたが、黒染めをした後なので、真鍮の地を出すのに手間取りました。手順を間違えると、なにかと余分な作業が増えてきますね。
 夕方、エムテックスからコアレスモーターが届きました。メールで注文した翌日です。早くて嬉しいですね。工作が止まらなくてありがたいですね。

2006/01/22

モーター交換
 新しいモーター(1016S)の軸径の1.5ミリとギヤの内径の2.0ミリを埋めるために、真鍮パイプを削ってアダプターを作り、間に圧入しました。そういえば昔のモーター軸は皆、2ミリだったですね。
 なお、エムテックスのカタログを見ると、1.5ミリ軸を2ミリにするアダプターもあるようで、それを使えば簡単だったのかもしれません。しかし、このモーターの短い軸を延長するアダプターをたまたま手持ちしていたので、それを活用したくて使いました。
 モーター取り付け板を0.5ミリの真鍮板をL形に曲げて作りました。ついでに、黒染めまでしてしまいました。塗装済みの床板に気を使いながら1.4ミリのネジ穴を開け、取り付け板を介してモーターを取り付けました。塗装前によく点検調整を済ませておかないから、こういうはめに陥ります。
 電気コードも、未塗装の真鍮色に合わせてか、黄色のビニール線を使ってありましたが、車両を塗るとすごく目立つので、この際黒いコードに取り替えました。取り替えているうちに、コードを止めていた真鍮パイプが床板から剥がれました。これも接着剤で付けてありました。このロコ、メーカー組み立て品ではないのかなあ。でも箱を見ると、スポンジは完成品が入っていた形になっているのだが…。
 レール上を走らせてみると、随分走行音が静かになりました。旧モーターの振動音が大きかったみたいです。モーターの性能は、昔に比べると比較にならないほどよくなっていますね。古いモーターは思い切って替えるべきという教訓を得ました。
 写真の手前のモーターがもとから付いていた棒型モーターです。新品のようにきれいですが、ダメでした。
 新しく取り付けた小型のモーター(8ミリ径×20ミリ)ですが、コアレスだけあって結構力があるのと、ギヤ比がものすごく大きく、車軸トルクは大きくなるので、力不足の心配はありません。
 しばらく走り込んで、ギヤに当たりが出てくれば調子が出るのではないかと、甘い期待をしています。

2006/01/23





走行調整
  モーターを交換してもなおレイアウトのボードに響く振動音が大きく、それが前進時に限るのでウォームギヤを疑い、調べてみました。そうすると、後部台車の前のウォームが、歯がつぶれて溝が狭くなっていることが分かりました。狭くなった溝をヤスリで広げ、ヘリカルの歯に激しく衝突しないように修正したところ、異常な振動音はなくなり、平ギヤの噛み合うチリチリチリチリという音だけになりました。
 前部台車は床板と台車ボルスターが幅広く接していて、床板に対して台車が左右に傾くことはできません。後部台車はセンター1点で支えて左右に傾ける構造の設計のようですが、台車にネジで固定されたセンターピンがベーク製の段付きワッシャのピン穴を通っていますが、そのピン穴に遊びが少ないためにピンが傾く余裕がなく、実際には回転運動しか許さない状態です。そのため、レールの状況によっては片側の車輪がレールから浮いてしまい、集電不良を起こしてしゃくるようです。そこで、ベーク製の段付きワッシャのピン穴をスリバチ状に広げ、ピンが頭を振れるようにしました。これで、後部台車は自由に前後左右に振れるようになりました。
 しかしながら、台車の4輪は固定されていて、どうしても1輪は浮いてしまうことになります。普通は台枠の片側をイコライジングさせて解決するのですが、全軸にウォームホイールが付いていて、かつ、ウオームギヤがボルスターに固定されているためにその方法は採れません。そこで、最後の手段で、集電シューを付けることにしました。0.1ミリの燐青銅板で2個作り、前後の台車にそれぞれ車軸押さえ板の止めネジで取り付けました。
 レール上を走らせてみると、しゃくりは全く生じなくなり、力強く走るようになりました。また、台枠に隠れてほとんど見えないので、黒染めも省略しました。むしろ、内台枠の真鍮色が気になりますね。黒染めをしないとダメかな。
 そんなこんなで、一時はどうなるかと思いましたが、どうにか人前に出せるロコになりました。
 と、慣らし運転をしながらここまで日誌を書いていたら、なんだかギヤ音が大きくなってきました。上回りを外して調べてみると、モーターの軸に付いているピニオンギヤと平ギヤの噛み合わせが狂っていました。原因はモーター取り付け板の強度不足です。0.8ミリくらいの板で作るべきでした。作りなおすのも面倒なので、うまい具合に床板に開いていた旧モーター取り付け用の穴を利用して、2ミリネジとナットでモーター支えを作り、モーターが動かないようにしました。ギヤの調子が戻ったので、上回りを乗せて、とりあえず修理完了ということにします。
 今回の経験で、新規作成よりリペアのほうが難しいことがよくわかりました。

2006/01/24











修理完了
 昨日の調整でかなり調子が出てきましたが、まだ、走行音にむらがあり、どうも車輪1回転毎に音が揺れています。こうなるとウォームギヤが怪しいので、チェックしてみると、ギヤの噛み合わせに遊びがほとんどないことがわかりました。
 ウォームの位置はボルスターにしっかり固定されていて動きません。また、車軸もボルスターにネジでしっかり固定された内台枠で位置が固定され、調節出来る構造ではありません。そこで、試しに内台枠とボルスターを止めているネジを緩めて走らせてみると、回転むらはほとんどなくなりました。しかし、ネジを緩めただけだと、そのうちに抜け落ちてしまう心配があるので、ネジの先にゴム系接着剤を付けて、ボルスターに軽くとめました。
 これで走行音のむらは、集電状況のむらによるものだけになったようです。

 レタリングもしてやりたいのですが、ナンバーなどをどうするか、まだ決めかねています。次作機ができたときに、小倉工場さんにお願いして、一緒にデカールを作ってもらうことにしましょう。

 修理・塗装完了の記念に、ベランダで記念写真をとりました。
 この写真は、赤の色やウエザリングの具合などが比較的よく出ています。ただし、室内で見ると、もっと暗い赤色です。
 上から3番目の写真は、一番ギヤの見える位置から写したものですが、それでもこの程度です。がんばって作り込んである割には目立ちません。マニア向け仕様ですね。

 豊後鉄道は端から端まで7メートルですが、このクライマックスはそこを4分かかって走ります。スケール計算をしてみると、10km/hほどの速度です。自転車より遅いです。実物もこんなでしょうか?