4-4-2レストア日誌(1)

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2008/12/04





米国型アトランティックのレストア
 8輪のスイッチャーをレストアしている時期に、これもヤフオクで米国型の4-4-2アトランティックの未塗装完成品(中古品)を購入しました。幸い個性の強いロコであるせいか余り競るひともおらず、比較的お手ごろ価格で落とせました。
 23.5ミリの大動輪を持つ伸びやかなフォルムがいいですね。米国の蒸機は目的に応じておおらかに形を変え、楽しませてくれますね。
 勉強不足で、実物の製作会社、使用鉄道会社などはわかりません。また模型も、動輪押さえ板に「JAPAN」とありますがメーカー名はなく、それ以上のことは分かりません。詳しい方、教えていただければありがたいです。
 さて、スイッチャーがそこそこ走るようになったので、このアトランティックのレストアにかかることにしました。
 外形的にはほとんど損傷はなく、古い製品の割りに程度は良好です。ほとんど走らせていなかったように見えます。
 試しにレールに置いて通電してみましたが、1メートルほど走ったところで止まってしまい、動かなくなりました。無理をせず分解して様子を見ることにしました。
 古い棒型モーターが乗っていて、主動輪の上にあって台枠に固定されたアイドラーギヤをウォームで回し、アイドラーに噛ませている主動輪のギヤを駆動する構造です。動輪は円形の軸受けを介して台枠に固定されていて、可動しません。(写真中)
 モーターを取り外し通電してみると、現在の缶モーターに比べると、大きさの割りにトルクが弱い感じですが、思いのほか静粛に確実に回ります。これも保存状態が良かったからだと思います。そこで、このモーターのままで再生してみることに方針を決めました。
 また動輪の可動式化も、ギヤボックスの製作までやらねばならず大仕事になってしまうので、これもとりあえず見送ることにしました。
 ギヤや軸受けの茶色く固まってしまったオイルを拭い、新しくオイルを注しました。
 固定軸とはいえ、軸受けが固く台枠に固定されていては転がりが悪くなるので、軸受けが固く挟まっていた第1動輪の軸受け守に少しヤスリを当て、丸い軸受けが軸受け守の中で多少は動けるようにしました。
 突然走りの止まった原因は、サイドロッドの前端がメインロッドの内側に当たっていることにありました。対策として、スライドバーの後端を少しずつ外側に広げました。さらにメインロッドのクロスヘッドに取り付く前端の首の部分を僅かに内側に「く」の字形に曲げることで干渉は回避できました。
 先台車を押さえるコイルスプリングが強すぎるようなので、柔らかいものに取り代えました。
 以上の手当ての後、組み立ててレール上を走らせてみたところ、じつに滑らかに、静粛に走りました。オープンコアタイプのモーター特有のシーという音がしますが、これはなんだか懐かしく、耳にも心地いい音なので、全く気になりません。
 余りにも簡単に調整が仕上がったので拍子抜けしています。また、棒モーターや固定軸でもいい走りをするものだと感心しています。
 ただし、ボイラー内にあったであろうウエイトが見つかりません。もともと無かったのでしょうか。そのために第2動輪へ荷重が片寄って掛かっています。鉛でウエイトを作成する必要があります。また、ボディーは真鍮色が比較的きれいに保たれていますが、それでも部分的に錆びが出ており、塗装をする必要があり、まだ完成とはいきません。

2008/12/05





ウエイト、ショート、情報
 ボイラー内にウエイトを入れました。
 厚紙で筒を作り、木の板に貼り付け、溶かした鉛を流し込みました。
 ネジ止め用の2ミリナットを紙筒の内側に仕込んでおいて鉛を流し込みました。
 ウエイトを積んで荷重バランスを見てみると、まだ少し(3ミリほど)第2動輪寄りではありますが、ほぼ第1と第2動輪の中間に重量の中心が来ており、OKとします。
 ウエイトを積んだあとはしらせてみたところ、バック走行の時のみ昨日なかったショートの現象が出ます。チェックしてみると、第1先輪がエンドビームとデッキ上板をつなぐ補強板に接触していることが分かりました。
 ルーターで最大1ミリほど削り、えぐりのカーブを深くしました。
 これで走らせてみると、しっかりと安定した走りをするようになりました。
 前の所有者は多分直線レールの上だけでしか走らせたことがなかったのではないかと思われます。動輪の踏面もメッキはほとんど傷んでいないことからも、1〜2メートルのテスト走行だけだったのではないかと推察されます。
 保存状態がよかったのは大変ありがたいのですが、もう一方で、走ることがなかったこのロコがなんだか可哀想にも思えます。やっぱり鉄道模型は走らせてやりたいですね。

 いつもいろいろ教えていただいているSさんからメールをいただき、このアトランティックについても少しわかりました。
 ユニオンパシフィック社で用いられていたA−2クラスの蒸機の模型です。ウエストサイドモデルス社が、74年ころJapanから輸入した製品のようです。

2008/12/06

洗浄
 塗装の準備として洗浄にはいります。
 真鍮肌がきれいなのと、キラキラ感があるので、クリアまたはゴールドの塗装がしてあるようだと考え、シンナーのお風呂に漬けました。しかし、その結果は入浴前と変わらず、どうやら真鍮の素肌であったようです。無駄なことをしたようですが、しかし、随分きれいになり、油分はすっかりとれました。
 それにしてもこのキラキラ感は何か処理がしてあるのでしょうか。普通の真鍮肌のツヤツヤ感はなく、まるでメタリック塗装のような粒状感があります。

2008/12/07

黒染め
 動輪押さえ板、先台車、従台車、テンダー台車、ドローバー、それに台枠回りの一部を黒染めしました。
 台枠回りは扱っているうちに塗装が剥がれそうなカウキャッチャー下部、シリンダーの下のドレンコックだけを染めました。スライドバーが染まると面倒になるので、ちょうど全身浴ではなく足湯につかる要領で、プラケースに浅く入れた黒染め液の中にそっと浸しました。
 かなりきれいに黒染めができましたが、それでもドローバー以外は上から黒の塗装をする予定です。

2008/12/08



ドローバーシャフト、プライマー
 ふと、テンダーのドローバーシャフトが見当たらないのに気が付きました。そういえば黒染めをすべきパーツなのに染めた記憶がありません。黒染めの準備中に排水口に流してしまったのかしら。しかしトラップのU字管を外すほどのことでもないので新しく作り直しました。2ミリの真鍮線にダイスでネジを切っただけです。2ミリナットをしっかりとねじ込んでからテンダーの床板に付けます。これだけ追加で黒染めしました。
 12/06に洗ったものを黒塗りするため、プライマーを塗りました。
 天気は良くなり、風もなく湿度も低くいい条件なのですが、やはりベランダは寒いです。震えながら吹いていました。
 マッハのメタルプライマーをシンナーで倍ほどに薄めて、エアーブラシで吹きました。ガーラットの時には、試しに薄く塗りましたが、やはり弱くなったようなので、今回ははっきり黄色くみえる程度に吹きました。
 キャブの内部などの塗れなかった所は、プライマーがおおよそ乾いた後、塗装台を外して手持ちで吹きました。
 一昨日の日誌に、このキラキラ感のある真鍮肌は何か加工がしてあるのだろうかと書いたところ、金属加工にお詳しいNさんからメールをいただき、サンドブラストではないかとのことでした。また、Uさんからもメールをいただき、キリンス処理ではないかとの情報をいただきました。
 物理的な加工のサンドブラスト加工にしても薬品処理のキリンス処理にしても表面に細かい凹凸が出来てキラキラしますが、その凹にプライマーが埋まるようで、なかなかいつものような濡れた感じになりませんでした。そのためボイラーとテンダーの上回りはプライマーを厚めに塗っています。このぶんだと、プライマーの食いつきは良くなりそうで、しっかりした塗装が期待できそうです。